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 紅葉の緑道   2015.12.5

 上水路は、春から夏にかけては緑の移り変わりが楽しめる散歩道として多くの方が歩いています。

晩秋には一変、紅、黄葉の豊かな彩りのトンネルに覆われ足取りも軽やかになります。葉の隙間からは赤い実、青い実が、足元には草紅葉が見え、暖かいとチョウも舞うことがあります。

カエデの紅葉   2015.12.5

カエデの紅葉は逆光で見ると、いっそうの赤さと葉の形のおもしろさを発見することができます。

まだ緑が残っている木を背景に撮ってみました。


カエデの紅葉  2015.12.5

 頭上を覆う紅葉を、日当たりの有無、色が異なる背景で撮ってみました。

カエデの一つ一つの葉の形がとてもきれいでした。

カエデの紅葉   2015.12.5 

上水の法面にある紅葉を見下ろして撮りました。日が当たり色は鮮やかですが、透かして見たときのような深みがある赤い色は表現できませんでした。

上水路では上を向いても、下を向いてもカエデの美しい紅葉を楽しむことができます。


シロダモの果実     2015.11.19

シロダモはクスノキの仲間の常緑樹です。

雌雄別株で花は雄株も雌株も10~11月に咲きます。この時期雌株では前年の花から稔った果実と花の両方が見られます。

常緑の葉影からのぞく艶やかな赤い実が可愛らしいです。

マユミの果実  2015.11.19

上水路ではマユミの木はふつうに見られますが、近年実のつき方が少ないような気がします。

写真では沢山の淡紅色の果実がぶら下がり、四つに割れた中から橙赤色のおいしそうな種子が顔を出しています。

これをヒヨドリ、メジロ、コゲラなどの小鳥達が好んで食べます。


サネカズラ     2015.11.21

常緑のつる性の木です。

上水路で見られる場所は限られています。赤く熟した実の形(集合果)が面白く毎年この時期を楽しみにしています。

果実は一見派手な感じがしますが、緑の葉陰から見るとつつましさが感じられます…。

カマツカ     2015.12.5

秋、木の実を捜しで上水路を歩いてみると、この木が意外に多いことに気づきます。

庭に植栽されたものは赤い果実を沢山つけますが、上水路のものは果実の数は少ないです。でも黄葉した葉と赤く熟した果実の組み合わせはとてもきれいだと思います。


ムラサキシキブ     2015.12.5

 名はこの小さくて美しい紫色の果実を紫式部にたとえたそうです。なんとなく納得してしまいます。

 上水路ではふつうに見られ、秋の紫色の果実とともに、初夏に咲く淡紅紫色の小さな花も散策する人に好まれています。

 日が当たり果実の紫色は一段と映えていました。

ガマズミ       2015.12.5

日を浴びて透き通るような赤い果実と地味な紅葉も秋の彩の一つといえましょう。

この赤い実は鳥が好むそうです。この果実を口にしたところ酸味が強いうえ果肉もほとんどなくおいしいもではありませんでした。ただ完熟したものは甘味があるそうです。

もっと寒くなってから再挑戦してみます。


ノイバラ     2015.12.5

初冬の頃、ノイバラの果実は真っ赤になり透き通るような美しさがあります。しかし上水路にはどこにでもあり、散歩する人の眼にはあまり留まらないようです。

完熟すると甘くて香りもよくなるそうです。でも12月の中頃に食べてみたら、酸っぱくて渋味もありおいしくありませんでした。口にするのはもう少し後のほうがよさそうです。

クヌギの黄葉  2015.12.5

 上水路を代表するクヌギ、日が当たったときの大木の黄葉は実にきれいでした。樹液に来るカブトムシや大きなドングリが連想されるクヌギですが、黄葉も見応えがあります。

この時期の散策の折には、時折クヌギの木を見上げて見ることをおすすめします。


ミズキの黄葉  2015.12.5

 ミズキの大きな葉は秋になるとやや淡い黄色になります。

春の芽吹きの頃の緑の葉、秋の黄葉のどちらも逆光気味で見るとその美しさが感じられると思います。

枝を大きく広げたミズキの葉も上水路の彩りの一つだと思います。

ツタ(ナツヅタ)  2015.12.5

 葉を真っ赤にしたツタの幼樹がコナラの幹を這い上がっていました。可愛らしいですね。

ツタはブドウの仲間でつる性の落葉樹です。コナラの樹肌の裂け目の中をつるが延びています。成長して木のてっぺん近くまで延びたとき、秋には幹が紅葉で覆われるようになります。


マルバウツギ  2015.12.5

 落葉する低木です。

春の上水路でいたるところに咲く白い花は目立ちます。

秋の紅葉は、写真よりもう少し赤くなりますが地味な紅葉で、自己主張はあまりしません。

そんな控えめさに好感が持てます。

オニドコロ  2015.12.5

 ヤマノイモの仲間でつる性の草です。

草としては大きな葉を黄色く染めて桜の木にからんでいま

した。草むらや林の縁でふつうに見られます。


ナンテンハギとヤマトシジミ       2015.11.19

 上水路では、ナンテンハギの花は初夏に咲き始め初冬のころまで咲き続けます。ヤマトシジミも暖かく穏やかであれば日向で舞っていることがあります。

どちらも頑張っているなと思います。

アカボシゴマダラの越冬幼虫       2015.11.19

 今年はアカボシゴマダラ(チョウ)の飛び交う様子があまり見られませんでした。越冬する幼虫を探しに出向くと、高さ1mほどのエノキの下部でようやく見つけることが出来ました。

この場所で、この格好で来春のエノキの芽生えまでじっと待っているのです。保護色の幼虫はで鳥たちも見つけにくいでしょうね。幼虫の食草はエノキです。


アカボシゴマダラ      2015.11.19

 越冬幼虫のすぐ側に羽化して間もないアカボシゴマダラがいました。白く見えるのは羽化後の蛹の抜け殻です。

この時期に成虫になっても寄るべき樹液は無く花も少ない、まして子孫を残すための相方も少ないと思われます。

なぜ向寒のこの時期に成虫になるのか謎です。

一昨年は、12月初旬の羽化を見ています。

ムラサキシジミ(♀) 2015.12.5

 この日は暖かく風もない日でした。日差しを浴びての日向ぼっこをしていたようです。このチョウは成虫で越冬します。

上水路で飛ぶのを何度も見かけていましたが、美しい青紫色を写真に収めたのは初めてです。越冬態勢に入り動きが少し鈍くなっていたのが幸いしました。